2005-04-08から1日間の記事一覧

Ferrantiとパーソナルコンピュータ

パーソナルコンピュータ時代の到来とともに、イギリスのコンピュータ産業が勢いを取り戻すと、今度は半導体メーカとしてフェランティの名前を見ることができるようになります。フェランティはイギリスでもっとも早くから半導体に注力していた会社でもありま…

Elliott Automation

ただ、ひとつの例外として、イギリスにも早くからトランジスタによる小型化を意欲的に進めていたエリオットという会社がありました。フェランティがイギリスのIBMに喩えられるとすれば、こちらはさしずめイギリスのDECといったところです。彼らは1963年には…

イギリスの没落

しかしATLASは、イギリス製コンピュータの最後の輝きとなりました。フェランティは改良型のATLAS IIを発売したあと、大型コンピュータ事業から撤退します。その資産は1963年にICT (のちのICL) へと売却されました。技術的には絶頂期にあったコンピュータ部門…

トランジスタ時代のイギリス

キルバーンのグループでは、MEGの開発と並行してもうひとつの別のプロジェクトが動いていました。新素材・トランジスタを使って、より小型で省電力なコンピュータを構築しようという試みです。このプロジェクトを主導したのはリチャード・グリムスデイルで、…

Baby Mark I 〜 Mercury

大戦後、ウイリアムズはアメリカにおけるENIACの開発状況を見聞し、コンピュータ開発者たちが効率的なメモリユニットの発明を待ち望んでいることを知ります。彼はレーダー用のオシロスコープをメモリユニットに転用しようという動きがあると聞き及び、自らも…

Ferranti と Manchester 大学

フェランティは歴史の古い電気製品メーカで、その創業は1882年にまで遡ります。設立者のセバスチャン・ジアーニ・ド・フェランティは幼いころから電気工作に才をみせ、13歳の頃にはアーク灯による街路照明を発明。その後16歳で民生用発電機を共同発明して財…

Ferranti ATLAS テスト用ドキュメント ebayに出品

イギリスのコンピュータ史に詳しい人々はよく、一般的なコンピュータ史があまりにアメリカ偏重で書かれていることに対する不満を口にします。もちろん第二次大戦前後のイギリス人による功績は、アラン・チューリングの登場にはじまりEDSACの完成に至るまで、…

[04/09] フェランティ製ゲートアレイとエリオットについて加筆訂正