2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

コンピュータとモダニズム

「ゲームはまずゲームとしてあるべきだ」というパーカー以来のデザイン哲学を圧倒的に普遍化させたのは、いうまでもなくコンピュータの存在です。コンピュータがゲーム史において果たした役割は、近代芸術史において写真や映画が果たした役割とよく似ていま…

遊びとしてのゲーム

ここまでに見てきたような動きは、いってみればモダニズムの第一波です。それは近代技術あるいは近代思想によって伝統的ゲームを再生産しようという潮流であり、本当の意味で伝統を塗り替えようとする試行ではありませんでした。古来人間はゲームに何かしら…

ゲームデザイナの誕生

近代まで職業的なゲームデザイナが存在しえなかった理由はごく単純で、ゲームを個人作品化する手だてがなかったからに他なりません。伝統的なゲーム遊具は、中世後期までにある種の汎用ゲームシステム化を遂げていました。チェス盤、バックギャモン盤、トラ…

ゲームのなかのモダニズム

「ポストモダン化するコンピュータゲーム」の続きです。そもそもゲームにモダニズムなんてあったのか? あったとすればどのような? そのあたりを明確にせずにいきなりポストモダン化なんていう言葉を持ち出したことに対して、抵抗感を感じた人もいらっしゃる…