2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

東欧のICLとElliot

ところでこれら東欧のコンピュータ黎明期に、ICLやElliotといったイギリスの代表的メーカーが頻繁に顔を出すのには驚きました。没落しゆくイギリスのコンピュータ産業は、こんなところに販路を拡げていたのですね。こういった東欧への売り込みが、冷戦下でど…

ハンガリーのコンピュータ開発史

ハンガリーのコンピュータ開発史#1 ハンガリーのコンピュータ開発史#2 ハンガリーのコンピュータ開発史#3 もっとも普及したのは廉価なコモドールplus/4でしょうが、ホビーユーザにとっての憧れの的は、なんといってもコモドール64でした。ハンガリーには1983…

チェコスロバキアのコンピュータ開発史

チェコスロバキアのコンピュータ開発史 #1 チェコスロバキアのコンピュータ開発史 #2 チェコスロバキアのコンピュータ開発史 #3 チェコスロバキアはどういうわけか西側の純正チップが比較的手に入りやすい環境だったらしく、たとえば筆頭人気のスペクトラム…

東ドイツのコンピュータ開発史

東ドイツのコンピュータ開発史#1 東ドイツのコンピュータ開発史#2 東ドイツのコンピュータ開発史#3 東独はヴィデオゲームを国家レベルで推奨していた珍しい国で、早いところでは1980年に「ポン」型ゲームがユースセンターに設置されたりしていました。社会主…

ポーランドのコンピュータ開発史

ポーランドのコンピュータ開発史:初期 ポーランドのコンピュータ開発史:逆二進数コンピュータ ポーランドのコンピュータ開発史:その後 ポーランドの8-bit時代はおおまかにシンクレア時代、アタリ時代、コモドール時代に区別できます。文中のElwro-800 Jr…

航天機構の東欧コンピュータ史

お知らせするのが遅れましたが、水城徹氏の東欧コンピュータ史シリーズ、ハンガリー編をもって一応ひと区切りとのことです。個人的にはブルガリア編などを所望したいところですが、またの楽しみにさせていただくとして、まずはなによりお疲れさまでした。以…

Odysseyの意外なルーツ

ラルフ・ベア氏をはじめとするオデッセイの開発陣は、アンペックス出身者たちで構成されていたアタリの面々とは実に対照的で、誰もヴィデオ技術や半導体技術について特別な知識を有してはいませんでした。もちろんベア氏はテレビジョンやレーダー用アナログ…

Pyramid System

当時アンペックスは、趣味の研究開発に寛容なハイテク企業として、若手エンジニアたちの人気を集めていました。1970年頃には数千人規模の研究員を抱えていたといいますが、そのなかにはブッシュネル氏らだけでなく、やがてパーソナルコンピュータ時代の革命…

Ampexの子供たち

これまでにも何度か述べてきたことですが、アタリ設立者のノラン・ブッシュネル氏とテッド・ダブネイ氏は、もともとアンペックスというヴィデオ機器メーカの研究員でした。そしてまた、アタリ初期に重要な貢献をしたエンジニアたちの大半も、何らかの形でア…

The Spectacular Rise and Fall of Commodore 近日出版

コモドールの歴史を綴った書籍は不思議なくらい数少なく、アミーガ発売前夜にマイケル・トムチュク氏が記した『The Home Computer Wars』がほとんど唯一のものだったりします。一時とはいえホームコンピュータ市場を制したこの会社が、史学的にさほど重視さ…

テレビゲームがビデオゲームとも呼ばれるのはなぜ?

―――というご質問を掲示板にていただきました。いわれてみると、ふたつの呼称が並立するようになった歴史的経緯は、まだ筋道立てて説明されたことがないようですね。これは結論からいうと、テレビ/ビデオゲーム機産業の創始者となったふたりの人物、つまりラ…

キラータイトルの普及率

一般にキラータイトルと呼ばれるようなゲームソフトは、その対象機種においてどの程度の普及率を示すものなのでしょうか。そういうことが少し気になったので、国内限定でざっと集計してみました。 タイトル 機種 出荷本数 (万本) 普及率 備考 ギャラクシアン…