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【書評】ゲーム音楽史/岩崎祐之助

【臨時更新】総評としては、名前負けと事実誤認の多さが気になる一冊。ナムコ黄金時代やファミコン全盛期からゲーム音楽に親しみ続けてきた、昔ながらのゲーム音楽リスナーは、私も含めて数多くいます。そしてこの世代のリスナーの多くには、ゲーム音楽の聴…

ゲーム, プレイヤ, ワールド : ゲームたらしめるものの核心を探る

デンマークのルドロジストであるジェスパー・ジュール氏が執筆した、ゲームの定義の決定版ともいえる論文 "The Game, the Player, the World: Looking for a Heart of Gameness" (2003) を翻訳しました。ゲームとは何ぞやという問いかけに対して、今のところ…

『Retro Byte』も創刊へ

イギリスでは先月お伝えしたもうひとつのレトロゲーム誌の創刊準備も着々と進んでいるようです。こちらの誌名は『Retro Byte』と決まり、先行予約の受け付けも始まっています。創刊号はシネマウェア特集ということで、ショーン氏らしくカジュアル層置いてけ…

『Retro Gamer』復刊

『Retro Gamer』誌が廃刊になりそうだという話を先々月にお伝えしましたが、幸いにもイマジン・パブリシング社によって丸ごと引き継がれることが決定しました。この出版社は今年創業したばかりの若い企業で、資力は未知数なのですが、新編集長には隠れレトロ…

『それは「ポン」から始まった』 書評

当雑記をご覧のかたなら既にご存知だとは思いますが、『ゲームマシン』紙の編集に半生を費やしてきた赤木真澄氏によるアーケード・ヴィデオゲームの歴史書が、先日出版されました。これまでアーケードゲームの歴史がいかに漠然と語られてきたか、ということ…

UKで新レトロゲーム誌創刊へ

長年にわたって『Micro Mart』誌で「Retro Mart」を執筆し、『Retro Gamer』誌の編集にも関与していた、UKレトロ出版界の顔役ともいえるショーン・ベビントン氏が、今年11月に新たなレトロゲーム専門誌を創刊するべく準備を進めているとのことです。『Retro …

『Retro Gamer』廃刊か

今月頭に隔月刊化の話が出たばかりの『Retro Gamer』誌ですが、出版元のライヴパブリッシング社が深刻な経営危機にあることが発覚し、急転直下で廃刊に追い込まれようとしています。同社は今日明日じゅうにも営業停止する見込みで、『Retro Gamer』編集スタ…

『Retro Gamer』が隔月刊化へ

季刊のはずがいきなり隔月刊化し、あっという間に月刊となってしまった『Retro Gamer』誌ですが、今月より隔月刊ペースに戻るそうです。ここのところゲームギア特集とかMSX特集とかアタリ7800特集とか、イギリス人向けとしてはやや苦しい方面に走っていたよ…

The Spectacular Rise and Fall of Commodore 近日出版

コモドールの歴史を綴った書籍は不思議なくらい数少なく、アミーガ発売前夜にマイケル・トムチュク氏が記した『The Home Computer Wars』がほとんど唯一のものだったりします。一時とはいえホームコンピュータ市場を制したこの会社が、史学的にさほど重視さ…

レトロなPCやゲームと新聞記事

先月から今月にかけて、なぜか大手新聞に相次いでレトロPC/ゲーム関連の記事が登場しています。・「低性能 逆手にとったMSX 」 (産経新聞, 5/21朝刊) ・「あの商品は今・MSXマシン」 (日経産業新聞, 5/27金曜版) ・「ゲームとつきあう(5)レトロ作品に…

FREAX

スコット氏の労作も、さすがにヨーロッパのデモシーンまでは守備範囲外だったようですが、間もなくデモシーン関連でも興味深い歴史書が出版されるので、ついでにご紹介。こちらはハンガリーのデモシーンアーティストにしてジャーナリストでもあるタマーシュ…

Retro GamerにAmiga Foreverが付属

創刊一周年を迎え、いまやすっかり海外レトロゲーミング誌の定番として認知されるようになった「Retro Gamer」誌ですが、今月後半発売予定のその最新号 (Volume2, Issue 1) に、「Amiga Forever」の機能限定版が同梱されるそうです。アミーガ愛好家の皆さん…

フランスで携帯ゲーム機専門誌が創刊

フランスの出版社・ACBMが、昨年から携帯ゲーム機全般を扱う雑誌として「ポケットマガジン」を刊行しています。取り扱いゲームの一覧を見てみると、GBA, GP32, N-Gage, 携帯電話のゲームはもちろんのこと、ゲームギア、ネオジオポケット、ワンダースワン、PC…

『Collectible Microcomputers』 国内発売中 (modern-supply.com)

『コレクティブル・マイクロコンピューターズ』は、元『BYTE』誌編集長であるマイケル・ナドゥ氏が2002年に執筆した書籍です。私はまだ未読なのですが、いつのまにやらひっそりと日本国内でも購入可能になっていたのですね。この本では1971年から1993年にか…

デモシーンの起源

メガデモ方面に興味のあるかたはすでにご存知だと思いますが、先週フィンランドより「Demoscene: The Art of Realtime」と題したデモシーン本が発売されました。いまだ完全には解き明かされていないデモのルーツについても、かなり深く考察しているという話…

レトロ関連雑誌

さて、再びトテナムコート通りへ。ここはしばしば「ロンドンの秋葉原」とも紹介されるイギリス最大の電気街なのですが、実のところそんなに大層なものではなくて、規模的にはせいぜい名古屋・大須程度。しかも軒を連ねているのは、さして割安でもないPC屋や…

Retro Mart のレトロ宣言

英語版RetroPC.NETともいうべきRetro Martに「レトロであるべきかあらざるべきか」と題するショートコラムが掲載されました。あるべきかもなにも、アタリもコモドールもどう考えたってレトロな存在なのですが、本来「レトロ」は退行・逆行的な意味合いを含む…

Retro Gamer 創刊

1月7日にちらりと書いたUKのレトロ専門誌ですが、その発売が正式に告知されました。今月15日発売とのこと。記載内容はパソコンとゲーム機が中心で、方向性としては「ユーズド・ゲームズ」なんかに近そうです。from raww.org

世界のMSX商業誌一覧

昨日のイギリスMSX話の延長として、ざっとまとめてみました。数だけ見ると、イギリスは決して少ない部類ではなかったことが分かります。ただやはり、刊行期間が短かったみたいですね。超大国オランダはさすがに一味違うというか…なんでこんなにあるんだろう…

Edge誌のレトロ増刊第二号

イベント開催などを中心に、ファンベースでわいわい盛り上がっているのがUSAだとしたら、地味ながらメディアを巻き込んで着実に盛り上がろうとしているのがUKと日本。昨今の8-bit/16-bitリバイバルに関しては、そんな印象を受けます。Edge誌はUKの代表的な総…