ワンチップ・コレコビジョン 登場

FPGAによるワンチップ化方面ではおなじみのFPGA ARCADEより、今度はワンチップ版コレコビジョンの製作方法が公開されました。ROMの供給方法などいまいちよく分からない部分も多いのですが、さしあたり問題なく動作する水準にあるようですね。コレコビジョンといえばハードウェア構成がSORD m5に酷似していることで知られるマシンですから、そちら方面への応用にも期待したいところです。

IBM広告ミュージアム

DigiBarn Computer Museumより。1948年から1957年にかけての (つまりコンピュータが主力製品になる直前の) IBMの企業イメージ広告コレクションです。この種の特定製品に触れていない広告は見落とされがちなだけに、興味深いものといえるでしょう。「IBMは国家防衛に重要な役割を果たしている」というようなフレーズがちらほら見られるあたりに、時代の空気を感じます。

『Confessions of the Game Doctor』 刊行

『Phoenix: The Fall & Rise of Videogames』『Videogames: In The Beginning』といったゲーム史研究の必読書で知られるロレンタ・プレスより、新刊の登場です。これは世界初のヴィデオゲーム専門誌『Electronic Games』を立ち上げたひとりであるゲームドクターことビル・クンケル氏が、当時のさまざまなエピソードを紹介していく一冊で、ヴィデオゲーム・ジャーナリズムの創世記としてこれまた欠かせない一級資料。アタリショックの時代にはゲーム・ジャーナリズムがなかったというような、誤った認識を軽く吹き飛ばしてくれます。1000部限定。

Classic Gameing Expo 2004 講演録音

先月京都でヴィデオゲーム史の重要人物たちが集ったDIEC2005というシンポジウムが開催されました。私は残念ながら足を運ぶことができなかったのですが、わざわざノラン・ブッシュネル氏を招待していながら史学的な収穫はあまりなかったという話で……何をやっているのかなあ。氏がそのあたりを好んで語る人物ではないことを承知のうえで書きますが、日本のアカデミズムはそろそろヴィデオゲーム史学の不在という問題を深刻に受け止めたほうがいいのじゃないですか。これは非常に大きなチャンスロスです。Odysseyさんがもうじき素敵なフォローインタビューを公開してくださるようなので、そちらに期待しましょう。

対照的に、毎年収穫盛りだくさんなのがClassic Gaming Expoです。とくに2004年の講演者陣は驚くばかりの豪華な顔ぶれだったのですが、その10時間を超える全録音がMP3形式でダウンロード可能となっています。有名どころではスティーヴ・ウォズニアック氏、アル・アルコン氏 (「ポン」開発者)、スティーヴ・メイヤー氏 (アタリVCSデザイン) といった名前が見られますが、ほかにもジェリー・ローソン氏 (フェアチャイルド・チャンネルF立案)、マイク・ラウンズ氏 (元エンテックス) など無名の人物にもスポットを当てているのが頼もしいところ。アタリ、アクティヴィジョン、イマジック、マテルの元プログラマたちも数十名が集まっています。