ワンチップ化達成機種一覧
いよいよワンチップ化による旧世代機再現ムーブメントが多方面で活性化してきたわけですが、現時点までにどういった機種がワンチップ化を達成してきたかを、このあたりで振り返ってみるのも一興かもしれません。
オリジナル発売年 | 機種 | チップ名 | ワンチップ化 | 開発 | 初採用商品 |
1946 | ENIAC | ENIAC-on-a-Chip | 1996 | University of Pennsylvania | なし |
1977 | Tandy Radio Shack TRS80 | ZXGATE | 2002 | Daniel 'Jesus' Wallner | なし |
Atari VCS | RP2A10 | 1987頃 | Ricoh | Atari 2600Jr.後期型 | |
2600 on-a-Chip | 2004 | Carlos F. Lopez | RetroGames LLCより発売予定のジョイスティック型ゲーム機 | ||
1978 | Bally Astrocade | Bally Astrocade in an FPGA | 2004 | MikeJ | なし |
Luxor ABC-80 | ABC80 in an FPGA | 2003 | H. Peter Anvin | なし | |
1980 | Sinclair ZX81 | ZXGATE | 2002 | Daniel 'Jesus' Wallner | なし |
Commodore VIC-20 | Commodore VIC-20 in an FPGA | 2003 | MikeJ | なし | |
1982 | Sinclair ZX Spectrum | ZXGATE | 2002 | Daniel 'Jesus' Wallner | なし |
Commodore 64 | 不明 | 2004 | C-One team (Jeri Ellsworthほか) | Commodore 64 Direct to TV (2004) | |
1983 | Jupiter Ace | ZXGATE | 2002 | Daniel 'Jesus' Wallner | なし |
Nintendo Family Computer | UMC6561/6576/6578/6582 | 1992〜1993頃 | UMC | 各種ファミコン互換機 | |
MSX | One Chip MSX | 2004 | MSX Association | 形態未定 (2005/3頃?) | |
1989 | Sega Mega Drive | 315-5960/6123 | 1996頃 | Sega + Yamaha | ジェネシスII末期 |
2000年代のものはすべてPLD/FPGAによるものですが、こうやって並べてみると、その集積能力が今1982〜1983年頃のパソコン規模に達しているらしいことが分かりますね。16-bit機の時代もそう遠くはない…のでしょうか?
BIOSやメモリなどは含まない、いわゆるシステム・オン・ア・チップ (SoC) の路線で完成しているものとしては、他にもシーラス・ロジック製のPS7500FE (RiscPC), ナショナル・セミコンダクタ/AMD製のGeode (PC/AT互換機), 3DO後期の廉価型 (FZ-10) に搭載されたCALVINなどがあります。ドリームキャストのワンチップ化を謳うルネサス・テクノロジのSH3707も、ある意味ではこれに属するといえるかもしれません。
またワンチップにこそ到達していないものの、PLD/FPGAでかなりの小型化を実現しているものは、他にも無数にありますね。FREE WING氏の各種アーケード基板、kwhr0氏のPC-8001あたりは特に有名でしょうか。先日はkrackmania氏にコメント欄にてNES on FPGA (sakamoto氏) を教えていただきました。ファミコンだと海外にもDavid Quinn氏, Mortimer Hubin氏らによる同名別プロジェクトがあります。その他海外勢ではAcorn BBC/Atomやアタリ800XLなどに取り組んでおられるイギリスのキース・ハウエル氏が要注目。あとDEC PDPシリーズのFPGA化に向かっている人も大勢いますね。