復刻版「ギャラガ/Ms.パックマン」 2万台出荷

2万台といわれてもぴんと来ないかもしれませんが、米国におけるオリジナル「ギャラガ」の推計出荷台数が4万台だといえば、どれだけとんでもない事態かお分かりいただけると思います。で、以下は続報


米国で個人の自宅に古いゲームなどを集めた娯楽室を作るという人が増えていることについて、「ニューヨークタイムズ」は1月2日の日曜版で特集記事を掲載した。それによると、機械を購入するのは主に、80年代初め業務用ゲーム機に親しんだことがあり、現在年収7万5千ドル以上の安定収入のある35−65歳の人びとで、子どもや孫や友人を招いて楽しむのだという。家庭にとどまるかれらにとって、家庭用ゲーム機でも再現できるが、それではもの足りないため、リコンディションされた古い業務用ゲーム機やクラシックゲームを組み合わせた新品を買うことになる。お薦めセットは「ミズ・パックマンギャラガ」とスターン社フリッパーのいずれも新品で計6,550ドル(約67万円)。年収の1割近くだが、それほど人気がある。全体からするとまだ小さい市場だが、スターン社では出荷先の2割がこういう個人になっており、フロリダ州のある中古機業者の04年売上げも2倍の4百万ドルに増加した、報じている。

年収7万5千ドル以上というと、いわゆる富裕層に分類される人々です。クラシックカー道楽のヴィデオゲーム版ともいうべき市場が、アメリカでは出来あがりつつあるわけですね。日本から見るとやりすぎの感が否めないと思いますが、当時の熱狂ぶりを今の子供たちにそっくりそのまま体験できるようにしようとする姿勢には、いろいろ見習うべきところもあるはずです。世代間コミュニケーションの下手糞な日本のオタクには、なおのこと。

ところでこの「クラス・オブ・1981」、エミュレータで動作しているのかと思ったら、中身はなんと Z180 (Z80上位互換CPU) + FPGA という構成で、しっかりハードウェアレベルでの完全再現にこだわっていたのですね。また筐体も、20年前に「ギャラガ」「Ms.パックマン」を手がけたGrand Products社による製造とのこと。トータルな質感を疎かにしていないことが、ロングヒットの秘訣なんでしょうね。基板のみの販売を受け付けないのも、そうしたこだわりの現れなのでしょう。

あとご存知のかたも多いと思いますがこの筐体、実は隠しコマンドで「パックマン」も遊べます。