身近な現役旧世代機 (The Register)

上の記事を書いたThe Registerの記者が「他にも健在な旧世代デスクトップ機をご存知ないですか」と呼びかけたところ、非常に多くの回答が寄せられたそうです。面白いので記事中のエピソードを、それぞれ要約してご紹介します。

・1988年から活躍しているSun-3/60を知っている。いまでも常時インターネットに接続されており、WEBサイトをホストしている。

カナダ穀物委員会には、1980年代中頃より使っているアップルIIcが二台ある。

・とある地方のボーリング場では、DEC LSI-11 (ワンボード化したPDP-11) を組み込んだブランズウィック製スコアリングシステムを用いている。現在はハードディスクも繋がっているので、当分現役だろう。

・イギリスの大学にはBBCマイクロ (1981) を稼動させているところがある。同じくイギリスのジョドレルバンク天文観測所では、1980年代からBBCマイクロが比較的小規模なパラボラアンテナ一基をコントロールしており、かに座のパルサーを追跡中。

ニューヨーク市のどこかにIBM 1440が埋もれているかもしれない。パンチカード式のタイムカードを処理しているという噂があるが、聞いた話はみなデマだった。

Tree Wave。(8-bit機材を用いるUSAのバンド。詳しくはVORCで検索してください)

・父親がゼロックスCP/M機 (1979〜1980くらい) をまだ使っていて、8-bit機のくせに割賦償却計算を爆速でこなしている。

・うちのZX-81は文鎮として立派に役立っている。

…とオチが付いて終わるわけですが、実際のところ、やはりホビーと実用の狭間にあるような使い道が目立ちますね。あと、これが二年前なら、プレステル (イギリスで始まったヴィデオテックスの始祖) もキャプテンシステムも立派に現役でした。あ、というか、フランスのミニテル端末はいまでも現役で、普通に郵便局とかに置いてあるといいますね。

記事には出てきませんが、ほかにもアミガやアタリはかなりいろいろ活用されているはずです。インドでは映像編集機材としてアミガが欠かせない存在ですし、ヨーロッパにはアタリSTにこだわるプロミュージシャンがまだちらほらいます。そういえばつい先日廃刊になったドイツのアタリ誌「ST Computer」も、アタリFALCONが中心的な編集機材でした。

日本でもいろいろあるはずだと思うのですが、どうでしょう。たとえば手に馴染んだ昔のワープロを、いまでも文筆稼業に使っているなんていう人はいないでしょうか? 一度そういう体験談を拾い集めてみたいですね。