2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

テトリスの10年

恐らくインベーダーを動かせる基板なら、テトリスを実装することも可能だったのではないかと思います。しかしインベーダーが登場してからテトリスが登場するのに、実に10年かかりました(あくまで日本国内での登場年です)。純粋にゲームデザイナーの思い付…

水木潔語録

前回少し言及した任天堂の水木潔氏は、「ゲーム」よりも「玩具」の面白さを優先するというポストモダン的立場を鮮明に主張した、日本最初のゲームデザイナのひとりではないかと思います。氏は「ビートマニア」や「ニンテンドッグス」といった野心的な成功作…

ポストモダン化するコンピュータゲーム

コンピュータゲームは非コンピュータゲームと何か本質的に違うものかもしれない――ということは、たぶんゲームプレイヤの多くが漠然と感じてきたことだと思います。「ゲーム, プレイヤ, ワールド」は古典的ゲームモデルというものを提唱し、そこからの逸脱可…

ジュール氏への反論 (2) - フィクション性の位置付け

ジュール氏はフィクションの要素をゲームの成立要件に加えていないわけですが、この点に関しても不満を持つ人がいるかもしれません。氏は1999年に発表した修士論文 "A clash between game and narrative" のなかで、インタラクティヴ性と物語性は根本的に水…

ジュール氏への反論 (1) - 可変かつ数値化可能な結果

ジュール氏の六要素に対する否定的な見解は、今のところそれほど多くは見られないとはいえ、皆無というわけでもありません。反論者がとくに槍玉に挙げるのは「可変かつ数値化可能な結果」です。これはもともと『ルールズ・オブ・プレイ』が提唱した要素では…

ゲーム, プレイヤ, ワールド : ゲームたらしめるものの核心を探る

デンマークのルドロジストであるジェスパー・ジュール氏が執筆した、ゲームの定義の決定版ともいえる論文 "The Game, the Player, the World: Looking for a Heart of Gameness" (2003) を翻訳しました。ゲームとは何ぞやという問いかけに対して、今のところ…

Capcom Bowling 〜 Golden Tee 3D

このようにインクレディブル・テクノロジーズはミッドウェイの血脈に連なっているわけですが、1990年代初頭までは「Qバート」のサウンドを手がけた元ゴットリーブ社のデヴィッド・シール氏も主要メンバーとして活躍していました。設立当初はヴィデオゲームを…

Marvin Glass & Associates

DNAがヴィデオゲーム史に果たした役割については以前詳しく述べましたが、MGAもまた興味深い歴史を持つ会社です。もっとも彼らの場合は最初からヴィデオゲームメーカーだったわけではなく、その創業者マーヴイン・グラス氏はそもそも高名な玩具発明家でした…

Incredible Technologies

インクレディブル・テクノロジーズは、アタリやミッドウェイが撤退したいま、アメリカにおける最古参かつ最大手のアーケードヴィデオゲームメーカーとして君臨している企業です。とはいっても事業規模はそれほど大きくなく (従業員100名程度)、日本で知られ…

Golden Tee PlayTV 発売決定

pnp

ラディカ・ゲームズのプラグ&プレイ新作がアナウンスされています。今度は2006年秋にインクレディブル・テクノロジーズの代表作「ゴールデン・ティー・ゴルフ」をリリースするとのことですが、アーケードからの移植となるのか、体感路線の新作となるのかは、…