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先月京都でヴィデオゲーム史の重要人物たちが集ったDIEC2005というシンポジウムが開催されました。私は残念ながら足を運ぶことができなかったのですが、わざわざノラン・ブッシュネル氏を招待していながら史学的な収穫はあまりなかったという話で……何をやっ…
FPGAによるワンチップ化方面ではおなじみのFPGA ARCADEより、今度はワンチップ版コレコビジョンの製作方法が公開されました。ROMの供給方法などいまいちよく分からない部分も多いのですが、さしあたり問題なく動作する水準にあるようですね。コレコビジョン…
「ゲームはまずゲームとしてあるべきだ」というパーカー以来のデザイン哲学を圧倒的に普遍化させたのは、いうまでもなくコンピュータの存在です。コンピュータがゲーム史において果たした役割は、近代芸術史において写真や映画が果たした役割とよく似ていま…
ここまでに見てきたような動きは、いってみればモダニズムの第一波です。それは近代技術あるいは近代思想によって伝統的ゲームを再生産しようという潮流であり、本当の意味で伝統を塗り替えようとする試行ではありませんでした。古来人間はゲームに何かしら…
近代まで職業的なゲームデザイナが存在しえなかった理由はごく単純で、ゲームを個人作品化する手だてがなかったからに他なりません。伝統的なゲーム遊具は、中世後期までにある種の汎用ゲームシステム化を遂げていました。チェス盤、バックギャモン盤、トラ…
「ポストモダン化するコンピュータゲーム」の続きです。そもそもゲームにモダニズムなんてあったのか? あったとすればどのような? そのあたりを明確にせずにいきなりポストモダン化なんていう言葉を持ち出したことに対して、抵抗感を感じた人もいらっしゃる…
恐らくインベーダーを動かせる基板なら、テトリスを実装することも可能だったのではないかと思います。しかしインベーダーが登場してからテトリスが登場するのに、実に10年かかりました(あくまで日本国内での登場年です)。純粋にゲームデザイナーの思い付…
コンピュータゲームは非コンピュータゲームと何か本質的に違うものかもしれない――ということは、たぶんゲームプレイヤの多くが漠然と感じてきたことだと思います。「ゲーム, プレイヤ, ワールド」は古典的ゲームモデルというものを提唱し、そこからの逸脱可…
ジュール氏はフィクションの要素をゲームの成立要件に加えていないわけですが、この点に関しても不満を持つ人がいるかもしれません。氏は1999年に発表した修士論文 "A clash between game and narrative" のなかで、インタラクティヴ性と物語性は根本的に水…
ジュール氏の六要素に対する否定的な見解は、今のところそれほど多くは見られないとはいえ、皆無というわけでもありません。反論者がとくに槍玉に挙げるのは「可変かつ数値化可能な結果」です。これはもともと『ルールズ・オブ・プレイ』が提唱した要素では…
DNAがヴィデオゲーム史に果たした役割については以前詳しく述べましたが、MGAもまた興味深い歴史を持つ会社です。もっとも彼らの場合は最初からヴィデオゲームメーカーだったわけではなく、その創業者マーヴイン・グラス氏はそもそも高名な玩具発明家でした…
中国の代代星 (TIME TOP) が、昨年の健身舞台に続いて、また新型の跳舞毯をアナウンスしています。今度の製品は携帯型「ダンスダンスレヴォリューション」ともいうべき新境地―――もしくは「ゲームロボット九」への逆行。つまり、8方向にランプを配置した本体…
光速船/ヴェクトレクスについて詳細かつ丁寧にまとめた日本語サイトを、okaz氏がオープンされました。豊富な写真によるゲームソフト紹介や、各国版の特徴解説まで、見所たっぷりの内容です。日本でもヴィンテージ層には特に人気の高いゲーム機ですが、ここま…
ハンガリーのコンピュータ開発史#1 ハンガリーのコンピュータ開発史#2 ハンガリーのコンピュータ開発史#3 もっとも普及したのは廉価なコモドールplus/4でしょうが、ホビーユーザにとっての憧れの的は、なんといってもコモドール64でした。ハンガリーには1983…
チェコスロバキアのコンピュータ開発史 #1 チェコスロバキアのコンピュータ開発史 #2 チェコスロバキアのコンピュータ開発史 #3 チェコスロバキアはどういうわけか西側の純正チップが比較的手に入りやすい環境だったらしく、たとえば筆頭人気のスペクトラム…
東ドイツのコンピュータ開発史#1 東ドイツのコンピュータ開発史#2 東ドイツのコンピュータ開発史#3 東独はヴィデオゲームを国家レベルで推奨していた珍しい国で、早いところでは1980年に「ポン」型ゲームがユースセンターに設置されたりしていました。社会主…
ポーランドのコンピュータ開発史:初期 ポーランドのコンピュータ開発史:逆二進数コンピュータ ポーランドのコンピュータ開発史:その後 ポーランドの8-bit時代はおおまかにシンクレア時代、アタリ時代、コモドール時代に区別できます。文中のElwro-800 Jr…
お知らせするのが遅れましたが、水城徹氏の東欧コンピュータ史シリーズ、ハンガリー編をもって一応ひと区切りとのことです。個人的にはブルガリア編などを所望したいところですが、またの楽しみにさせていただくとして、まずはなによりお疲れさまでした。以…
一般にキラータイトルと呼ばれるようなゲームソフトは、その対象機種においてどの程度の普及率を示すものなのでしょうか。そういうことが少し気になったので、国内限定でざっと集計してみました。 タイトル 機種 出荷本数 (万本) 普及率 備考 ギャラクシアン…
今年の海外レトロ界隈を賑わせたエイプリルフールジョークたちです ([4/10]更新)。・「ポン」専用のプロジェクタ式ゲーム機発売発売元がThinkGeekということで、本当に出ていても多分誰も驚かないと思いますが―――750ドルはないだろうというオチですね。・IGN…
テクノソースは上記と並行して、コレコのブランドネームを復活させるという非常に興味深い発表を行っています。いやはや、ついに来るべきものが来たという感じですね。現在コレコブランドを管理しているのは、リバーウエスト・ブランズという商標管理会社で…
いよいよワンチップ化による旧世代機再現ムーブメントが多方面で活性化してきたわけですが、現時点までにどういった機種がワンチップ化を達成してきたかを、このあたりで振り返ってみるのも一興かもしれません。 オリジナル発売年機種チップ名ワンチップ化開…
半導体大手テキサス・インストゥルメンツもまた、アタリ400/800とほぼ同時期に、よく似たコンセプトでホームコンピュータを開発していました。その名をTI-99/4といいます。玩具大手であるミルトン・ブラッドレイと共同で手がけただけあって、ゲームマシンと…
アタリが急速に弱体化することになった要因はいくつかあるのですが、もっとも大きかったのは、怒涛のごとくヴィデオゲーム市場に台頭してきた半導体メーカたちの存在でした。なかでもとりわけ巨大な勢力となったのがジェネラル・インストゥルメントです。彼…
前回お伝えしたWWE TV Gamesに続くTV Gamesシリーズの新製品が、早くもアナウンスされました。今回はイギリスのTV番組企画会社・Fremantleと提携し、その人気クイズ番組「The Price is Right 」および「Family Feud」をプラグアンドプレイ式ゲーム機として提…
ヘッドマウントディスプレイをかぶって、現実の市街地で「パックマン」をエンジョイ! シンガポール国際大学・混合現実研究所による、現実空間と人間の相互関係についての研究成果だそうです。こちらで映像 (QuickTime形式) も公開されています。from slashdot
代代星はその前身・广州市番禺高明電子有限公司 (1993年創業) の時代から、LCDゲームを中心にハイテク玩具を手がけてきた意外に老舗の会社で、現在はオリジナルの携帯ゲーム機・GAMEKING (游戯王) の発売元として知られています。GAMEKINGのゲーム画面はハメ…
カジュアルゲーム市場の成長は2007年頃まで続くだろうという見方がいまのところ有力ですが、日本市場の将来性は不透明であるといわざるをえません。webプレイモデルに関してはいまのところハンゲームの一人勝ち状態で、Yahoo!ゲームをはじめとする国内勢は軒…
欧米におけるカジュアルゲーム人気はいま、そういう賭けに踏み切らせるのに十分なだけの盛り上がりをみせています。日本ではまだまだ軽視されている感の否めないカジュアルゲーム市場ですが、欧米や中韓ではMMOGに次ぐ第二のオンラインゲーム市場として、こ…
カジュアルゲームというのは、webブラウザでのプレイもしくはシェアウェア販売を主体とする、お手軽インディゲームの総称です。日本でいえばYahoo!ゲームやVector販売のミニゲームなどが分かりやすい例といえるでしょうか。その単純明快なゲームデザインには…