キラータイトルの普及率

一般にキラータイトルと呼ばれるようなゲームソフトは、その対象機種においてどの程度の普及率を示すものなのでしょうか。そういうことが少し気になったので、国内限定でざっと集計してみました。

タイトル 機種 出荷本数 (万本) 普及率 備考
ギャラクシアンCV18 60.0%  
デッド オア アライブ3 Xbox 22 52.4%2003.12現在。発売1ヶ月で約12万本/推計80%程度を記録
マリオカート64N64224 40.4% 
大乱闘スマッシュブラザーズ N64 197 35.6% 
スーパーマリオブラザーズ FC 681 35.2%発売3ヶ月で175万本/30.1%を記録
スーパーマリオ64 N64 191 34.5% 
大乱闘スマッシュブラザーズDX GC 135 34.4% 2005.5現在
ポケットモンスター ルビー&サファイア GBA 516 33.2%発売3ヶ月で500万本/42.7%を記録
バーチャファイター2 SS 170 30.4%発売1ヶ月で約90万本/約45%を記録
デッド オア アライブ エクストリーム ビーチバレーボール Xbox 13 30.1%2003.12現在
ゼルダの伝説 時のオカリナ N64 146 26.4% 
ポケットモンスター(赤)(緑) GB 822 25.3% (青)(ピカチュウ)を加えると1339万本/41.2%
ポケモンスタジアム N64 137 24.7% 
マリオパーティ4 GC 90 23.0%2004.11現在
スーパーマリオカート SFC 382 22.2% 
ポケットモンスター(金)(銀) GB 717 22.1% (クリスタル)を加えると927万本/28.5%
ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち PS 412 21.0% 
スーパーマリオサンシャイン GC 8120.7%2004.11現在。発売初週に33万本/50.8%を記録
ゼルダの伝説 風のタクト GC 80 20.4% 2005.1現在
マリオカート ダブルダッシュ GC 80 20.4% 2005.1現在
マリオテニス64 N64 110 19.9% 
ドンキーコング64 N64 110 19.9% 
スーパーマリオブラザーズ3 FC 384 19.8% 
マリオパーティ2 N64 109 19.7% 
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… FC 380 19.6% 
シーマン DC 54 19.3% 
星のカービィ64 N64 106 19.1% 
ドラゴンクエストVI 幻の大地 SFC 320 18.6% 
ファイナルファンタジーVII PS 362 18.5%発売2ヶ月余りで300万本/約50%を記録。インターナショナル版を加えると392万本/20.0%
ファイナルファンタジーVIII PS 360 18.4% 
HALO Xbox 8 18.3%2003.12現在
ストリートファイターIIPCE 7017.9% 
マリオパーティ5 GC 69 17.6% 2005.1現在
スーパードンキーコング SFC 300 17.4% 
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 PS2 360 17.1% 2005.2現在
ストリートファイターII SFC 288 16.8% 
ソニックアドベンチャー DC 47 16.8% 
ポケモンコロシアム GC 65 16.6% 2005.1現在
バイオハザード CODE: Veronica DC 46 16.4% 
ドラゴンクエストV 天空の花嫁 SFC 280 16.3% 
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち FC 310 16.0% 
セガラリー2 DC 42 15.0% 
ファイナルファンタジーVI SFC 255 14.9% 
シェンムー 一章 横須賀 DC 41 14.6% 
ファイナルファンタジーV SFC 245 14.3% 
ファイナルファンタジーIX PS 279 14.2% 
スーパーマリオブラザーズ2 FC 265 13.7%ツインファミコンを含むディスクシステム (出荷台数440万台) での普及率は60.2%
テトリス GB 423 13.0% 
グランツーリスモ PS 255 13.0% 
スーパーマリオランド GB 419 12.9% 
ポケモンスタジアム2 N64 71 12.8% 
天外魔境IIPCE 50 12.8%Duoシリーズ含むCD-ROM^2 (192万台) での普及率は26.0% 
ゴルフ FC 246 12.7% 
セガラリー SS 70 12.5% 
サクラ大戦 SS 70 12.5% 
ドラゴンクエストII 悪霊の神々 FC 240 12.4% 
ファイナルファンタジー WS 37 12.3% 
ファイナルファンタジーX PS2 248 11.8% 2005.3現在
キラータイトル依存率のもっとも高いゲーム機は、驚くべきことにカセットビジョンだったようです。ギャラクシアン18万本というのはこちらから拾った数字で、いまいちソースがはっきりしていないのですが、それくらい売れていたとしても不思議はないと思います。ただいずれにせよ、カセットビジョンには全部で十数タイトルしかないのですから、これはちょっと例外視すべきでしょうね。

カセットビジョンの次にXboxがつけ、さらにニンテンドー64ゲームキューブが数多く上位に来ていることから分かるように、ソフト総数の少ない機種ほどキラータイトルへの依存度が強まる傾向があるようです。というより、総数が少ないのでばらけようがないというのが真相でしょうか。なんにせよ、キラータイトルへの依存度が高すぎる機種は、ハードウェア的にはあまりうまくいっていないことが多いようです (依存度が高くてもうまくいっている機種は、先に一強皆弱態勢を固めていますね)。こういう機種でやたらに高普及率を示すソフトは、キラータイトルというよりは手堅い定番ソフトといった趣のほうが強いように思います。

ところで、こうやって相対的に見ると、「スーパーマリオブラザーズ」や「ポケットモンスター」のような誰もが認めるキラータイトルでさえ、せいぜい3人〜4人に1人くらいにしか普及していないことに改めて気が付かされます。見落としがちなことですが、キラータイトルに魅力を感じてハードウェアを購入する人はあくまで全ユーザーの1/3程度までで、残り2/3はキラー以外のタイトルに魅力を感じて購入しているわけです。1本のタイトルで1/3を開拓できてしまう効果はもちろん計り知れませんが、キラータイトルの普及率はスーパーファミコンプレイステーションプレイステーション2と世代を重ねるにつれて下がっているので、過度な期待ができないものになりつつあることは確かなようです。