ハンガリーのコンピュータ開発史

もっとも普及したのは廉価なコモドールplus/4でしょうが、ホビーユーザにとっての憧れの的は、なんといってもコモドール64でした。ハンガリーには1983年という非常に早い段階でコモドール64が正式に持ち込まれています。当初は高級機でしたが、1990年代前半までかなり活発なデモシーンを抱えるなど、長きにわたって人気を博していました。その後アミーガやPCへの移行がスムーズに進んだせいか、現在8-bit機界隈にはそれほど勢いが見られなくなっています (その分PCデモシーンの質的向上には目を見張るものがありますけど)。

コモドール64に次ぐ人気機種は、エンタープライズ64/128でした。本国イギリスでは遅すぎた名機の評に甘んじ商機を逸したこのマシンも、ハンガリーでは1987年という早い段階で全国チェーン展開され、しかも破格値だったということで、大変な人気を博しました。こちらのユーザーグループも1990年代半ばまでは元気でした。

いろいろと不思議な機種が普及した、一風変わった8-bit時代も、ハンガリーの特色といえるかもしれませんね。