The World of Commodore オープン

昨年よりコモドールブランドの正統な後継者となっていたオランダのチューリップ・コンピューターズが、ついにコモドールリバイバルの公式サイトを立ち上げました。

メインコンテンツは、今後の柱となるであろう「ハードウェア」「ミュージック&ムービーズ」「メディア&マーチェンダイズ」「ゲームズ」といった四カテゴリの紹介となっています。「ゲームズ」セクションでは現在10タイトルのコモドール64用ゲームを、ディスクイメージ (と思われる) として販売中。それぞれ価格は約5ユーロで、ラインナップは以下のようになっています。

エピックスのタイトルは、以前にご紹介したC64 Direct-to-TV収録予定のものとも被っていますね。他のタイトルもこれに取り入れられることになるかもしれません。あと気になったのは、「エミュレータ」という商品カテゴリが用意されていることです。まだ何もリストアップされていないのですが、コモドール64の公式エミュレータがお目見えする日は、そう遠くないのではないでしょうか。

そして「メディア&マーチェンダイズ」セクションでは、だいぶ前に触れたコモドール・メディア社のCD-RやDVD+RWを紹介しているほか、近日中に衣料品の取り扱いも開始するようです。

「ハードウェア」セクションにはコモドール印のフラッシュメモリやMP3プレイヤなどを掲載。一部のアミーガ系ニュースサイトからは「こんなものにPETやVICの名前を冠するなんて悪い冗談だ」という声も聞こえています。なるほど、ブランドの切り売りばかり先行してしまっては、チューリップがどこまで本気でリバイバルに取り組むつもりなのか、疑わしくなるのも仕方がありません。そういう意味では、もっと酷いのが「ミュージック&ムービーズ」セクションでしょうか。こちらはもはやコモドールとは何の関係もなく、一般的な音楽作品のダウンロード販売を行っています。コンピュータブランドをかざしてこういう真似をやられると、アップルの劣化コピーみたいな印象を与えかねないと思うのですが、考えすぎでしょうか。

この公式サイトの登場で、チューリップがコモドールの名前をどういう風に扱いたがっているのか、良くも悪くもある程度見渡せるようになったといえるでしょう。それからもうひとつ重要なことは、アミーガがリバイバルの対象に入っていない事実が明白になったことです。アミーガブランドはアミーガ・インクが所有しているので、まあ当然といえば当然ですが、足並みを合わせれば、より大きなリバイバル効果を狙うこともできたでしょうにね。