ソ連のネットワーク対応MSX

航天機構より。そういえば教育を主眼に置いたソ連スペクトラム互換機・ホビットもネットワーク機構を備えていましたね。あるいはこのネットワークMSXに対抗しようとしていたのかもしれません。

ソ連の教育用MSXヤマハのYISシリーズでなければならなかった最大の理由は、ネットワークに接続するためのカートリッジが、もともとYISシリーズの特殊カートリッジスロット (MSX規格外) でしか使用できなかったためではないかと思います。水城徹氏の記しているYIS503IIIRは、おそらくこれを本体に組み込んださらに発展させたものでしょう。本来は音楽専用機としての独自性を打ち出すために用意されたヤマハ専用スロットが、意外なところで他機種との差別化に役立っていたと考えられそうですね。

ところで以前コメント欄で少しだけ予告いただいた、水城氏のソ連製コンピュータ本「ソヴィエト・ロシア・ウクライナのコンピュータ -技術とその歴史・思想-(仮)」。来たるコミックマーケット67での頒布が決定したそうです。予定内容を眺めるだけでも驚くほど濃い本であることが覗えますね (「放射能割り込み」って何だろう…?)、コンピュータ史研究家必読の一冊となりそうです。