Commodore 128 生誕20周年記念映像 公開

今年はアミーガだけでなく、コモドール128もまたひっそりと20歳の誕生日を迎えています。コモドール128というのは、6502系とZ80の両方を搭載したツインCPU仕様のコモドール64上位互換機です。標準でCP/Mが付属しており、これによってコモドール64の入り込めなかったビジネスマーケットをも開拓しようとする意図だったのですが、CP/Mは通常の半分程度の速度でしか動作せず、またすでにビジネス機の主流がCP/MからMS-DOSへ移行していたこともあって、目論みどおりの成功を得ることはできませんでした。結局マルチプロセサを活かした専用ソフトウェアはあまり開発されず (有名なのはGEOSくらい)、コモドール128の生産は64より早い1989年に打ちきられることになるのですが、それでも5年間で400万台を売ったといいますから、単なる上位機種としてみればそれなりの成功を収めたといえるでしょう。

今回公開されたこのビデオでは、コモドール64以降のさまざまな機種をデザインしてきたビル・ハード氏とデイヴ・ヘイニー氏が、試作基板や試作機を紹介しながら、コモドール128をはじめとするマイナー機たちの開発経緯を語っています。試作機は現存しないと思われていたコモドールLCD (世界初のラップトップパソコン。東芝T-1100より古い) や、幻のアドヴァンスド・アミーガ・アーキテクチャ (コモドール倒産とともに開発中止となった次世代アミーガ) の基板などが登場するあたりは、とくに見逃せないところです。