イギリスにおけるMSX

イギリスはドイツと並んで、西ヨーロッパで一番MSXが盛り上がらなかった国ですが、一応ちゃんと上陸はしていて、短命ながら「MSX Computing」「What MSX?」「MSX User」の専門三誌が存在していたことが知られています。この中で一番売れていたのが「MSX Computing」で、「ログイン」1987年1月号によると、公称3万4000部とのこと。

イギリスで不振だった最大の理由は、MSXと似たような性能ながら恐ろしく安価な国産パソコン・ZXスペクトラムが、すでにUK市場を席巻していたからなのですが、それにも関わらず、結構な数のMSX用ゲームソフトが出回っていたそうです。これはCPUが同じことも手伝って、スペクトラムのゲームをかなり楽に移植できたためで、メディアもスペクトラム方面と同様、テープが主流でした。無茶なアーケード移植の数々 (「スーパーハングオン」「WECルマン」なんかはよく頑張っていると思いますが…) も、移植されていたのかもしれませんね。

情報提供: bcass氏 (Project AY)