Telnet接続可能な8-bit/16-bit BBSたち

先日Apple II GSエミュレータ上のBBSにTelnet接続できるようになったという話を書きました。しかし世の中には、まだ8-bit/16-bit実機で頑張っている草の根BBSが、わずかではありますが現役で稼動しています。日本ではX68000のサンデーネット ( telnet://bbs.sundaynet.ne.jp/ ) がとくに有名ですが、最近は他にもtel2comを介したものがいくつか登場しているようです。

海外ではもともと草の根BBSがインターネットと共生できていることもあり、より多くの事例を見ることができます (海外の草の根BBSがどのように生き残ったかについてはBBS NEWS!こちらの記事が詳しいので、ご一読をお勧めします)。もっとも多いのはやはりアミガで動いているBBSなのですが、これはどうも減少傾向にあるらしく、WEB上で発見できるTelnetアドレスの大多数が無効になっていました。正常に稼動しているのを確認できたものは以下の通り。

アミガのライバル機・アタリSTには、長い間Telnet対応のBBSが存在しませんでした。しかし先月登場したThe Grove (カナダ, telnet://shadow.skeleton.org ) により、アタリSTエミュレータに再現したBBSへのTelnetアクセスが実現しています。(なおWindows付属のTelnetクライアントではうまく接続できません。ホームページからJavaコンソールを起動してください。ログインネームは「bbs」です)。

8-bit機を見ていくと、コモドール64のBBSでも、Telnetへの対応が盛んになりつつあります。これは今年になってPC用のゲートウェイプログラムが登場したおかげで、つい先日もドイツでTelnet接続可能な新しい実機BBSがスタートしていますし、その他アメリカやオーストラリアにも、Telnet対応を進めているBBSがあります。こうした増加に合わせて、コモドール64の画面構成やフォントを再現するWindows用のターミナルソフトまで登場しています。操作はごく簡単で、Fileメニューの "Connect" に、コモドール64で動作しているBBSがあらかじめいくつか登録されているので、それを選ぶだけです。もっとも、私が試した限りでは「Negativ Format BBS」と「PETSCII Playground」のふたつしか繋がりませんでした。後者はASCIIアートが豊富で、見た目にもなかなか楽しいです。

アタリXE/XL方面でもAtari Terminal Simという同様のターミナルソフトが公開されています。これにもあらかじめふたつのBBSが登録されているのですが、私の環境 (Windows98) では画面に謎の縞模様が出てしまい、残念ながらまともに検証できませんでした。

いまのところ、上記以外の機種にはまだTelnetに対応する動きが見られません。もっともロシアのように、FidoNetによるBBS網がまだ活発で、Telnet接続をそれほど切実に必要としていないケースもありますけどね (ロシアのZXスペクトラム愛好者には、FidonetのBBSに活動基盤を置く人が少なくない)。