キラータイトルの普及率

一般にキラータイトルと呼ばれるようなゲームソフトは、その対象機種においてどの程度の普及率を示すものなのでしょうか。そういうことが少し気になったので、国内限定でざっと集計してみました。 タイトル 機種 出荷本数 (万本) 普及率 備考 ギャラクシアン…

ヨーロッパBBS文化 その1/その2

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ヨーロッパのBBS文化はどのようなものだったのか、という問いにイッギ・ドロゥーゲ氏が回答して下さいました。なるほど、大陸間でハッカーどうしの交流があったとはいえ、地域密着が主流という点では日本に近い状況だったようですね。とはいえ、パソコン通信…

FPGApple

FPGAによる新しいアップルIIクローンが登場しました。開発者のアレックス・フレッド氏は、かつてアップルII全盛期に実機を所有することなく互換機を自作したという強者で、スクリーンショットを見た感じでは、以前お伝えしたAppleSauceを遥かに凌ぐ再現精度…

『Nibble』CD-ROM版 販売スタート

1980年創刊のアップルII専門誌『Nibble』が、編集長マイク・ハーヴィ氏自らの手で、デジタル版として復刻スタートしました。プログラミング関連の記事に重点を置いた構成で親しまれた『Nibble』は、アップルII関係では最長寿の雑誌であり、1980年から1992年…

レトロなPCやゲームと新聞記事

先月から今月にかけて、なぜか大手新聞に相次いでレトロPC/ゲーム関連の記事が登場しています。・「低性能 逆手にとったMSX 」 (産経新聞, 5/21朝刊) ・「あの商品は今・MSXマシン」 (日経産業新聞, 5/27金曜版) ・「ゲームとつきあう(5)レトロ作品に…

[16:18] 2件追加

草の根BBS文書あれこれ

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BBS時代のテキスト喪失を惜しむようなことばかり綴っておきながら、じつのところ私自身は当時のログをほとんど手元に残していなかったりします。とはいえ、かろうじて保存してあるわずかな記録にさえ、多少は興味深いものが見られるので、不特定多数に読まれ…

国内のBBSアーカイヴス

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昨日のトピックで述べたように、パソコン通信時代の文書資産を救済しようという本格的な動きは、いまのところ日本にはありません。しかしある程度のリスクを背負いながらも、往時のログを個人的に公開している人は、わずかながら存在しています。インターネ…

FREAX

スコット氏の労作も、さすがにヨーロッパのデモシーンまでは守備範囲外だったようですが、間もなくデモシーン関連でも興味深い歴史書が出版されるので、ついでにご紹介。こちらはハンガリーのデモシーンアーティストにしてジャーナリストでもあるタマーシュ…

The BBS Documentaly DVD 発売

ジェイソン・スコット氏は、TEXTFILES.COMの運営と並行して、米パソコン通信の25年にわたる歴史の追跡と整理を進めていました。BBSの歴史というと、どうしても商業BBSの話に偏りがちで、草の根BBSまで含めて全体像を集大成しようという試みは長い間存在しな…

TEXTFILES.COMのある風景

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1980年代から1990年代にかけての8-bit/16-bit文化は、パソコン通信の草の根BBSと切っても切り離せない関係にあったわけですが、そこに蓄積されていた文書資産は、インターネット時代の到来とともにいずこともなく消え去ってしまいました。おそらく大半は今日…

1チップMSXの予約数が伸びない原因を考えてみる

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海外ワンチップ復刻機たちの絶好調ぶりに比べると、かなり世知辛い状況に追い込まれているといわざるをえない1チップMSX。ギガミックスさんの結論は、「とりあえず高い!」の一言に尽きるようですが、はたして本当にそうなのでしょうか? いえもちろん、MSX実…

Generation NEX 発売決定

昨年NES/ファミコンおよびSNES/スーパーファミコン用のワイヤレスコントローラ「2.4GHz」を発売したメシア・エンターテイメントが、今年はNES/ファミコン互換機をリリースするそうです。ファミコン互換機はここ数年の間にずいぶんたくさん出たものの (まあ中…

平沢進がAmigaOS 4.0のサウンドを担当

ついに平沢進がアミーガの公式なサウンド担当に選ばれました。ブート時ジングル他2曲が、近々リリース予定のAmigaOS 4.0 CDに収録されるそうです。

Atari VCS 完全復活

今月はじめにお伝えしたATARI FLASHBACK 2.0について、たいへん興味深いコメントをいただきました。 # T 『Flashback2.0はいわゆるファミコンチップ使用のまがいものではなく、ちゃんとした2600のハードを内蔵しています。 内蔵ゲームもオリジナルのままなの…

コモドール・ワン用VIC-20コア 登場

コモドール関連でもう一件。去年の7月に「コモドール・ワンがアムストラッドCPCに変身?」という話題をお届しましたが、同様にC-OneをVIC-20互換機として使用可能にするコアが公開されました。MikeJ氏のワンチップVIC-20を応用したものということです。しかし…

Commodore 64公式エミュレータ 登場

チューリップ・コンピュータによる商標取得以来、今かいまかと言われ続けてきた公式コモドール64エミュレータが、ついに登場しました。PocketPC版は少し前から利用可能になっていたようですが、現在はWindows版も用意されています。価格はともに$24.95。エミ…

その後のコンピュータゲーム発展史

バベッジのチク・タク・ツー・マシン構想は、かくしてヴィデオゲーム時代の幕開けにまで連綿と受け継がれたわけですが、では彼の本来の夢、すなわちチェスをプレイするコンピュータは、結局いつ頃実現したのでしょうか? 簡単にその足取りを追って、締め括り…

コンピュータ・ビデオゲームの誕生

ストレイチイのドラフトと同じ1952年に、EDSACにもコンピュータゲームが登場しました。こちらはアレクサンダ・シャフト・ダグラスという大学院生の手がけたチク・タク・ツー・プログラムです。プログラミング環境整備の重要性にどこよりも早く気付いていたケ…

ストレイチイの再挑戦

プリンツがチェス研究を終えようとしていた頃、ストレイチイはマンチェスタ大学を訪れていました。彼は旧友のチューリングと彼のプログラマーズハンドブックに励まされながら、マークIでもう一度ドラフトにチャレンジしようと決心します。移植と改良は驚くほ…

ケヴェドを超えて

それから少し遅れて、マンチェスタ大学でもゲームプログラミングへの挑戦が始まりました。マンチェスタ大学のマークIは、実用化こそBINACやEDSACに少し遅れを取ったものの、試作機 (Baby) まで含めれば世界で最初に動作した現代型コンピュータです。同大学で…

ホビー・プログラミングの曙

ストレイチイはもともと通信工学に精通した技術者であり、戦時中は真空管の研究に携わっていました。それが縁でアナログコンピュータに興味を持ったりもしていたのですが、戦後は一線を退いて教職に就き、コンピュータとは無縁の生活を送っていました。彼に…

甦るチク・タク・ツー・マシン

実際に動作したことが確認できる最古のゲームプログラムは、意外なことに、死んだかに思われていたACEプロジェクトから生まれました。実はチューリングが去ったあとも、プロジェクトは少しずつ前進していたのです。そして1950年5月には、遅まきながら試作機…

バベッジのゲームマシン (5)

「機械にチェスをプレイさせてみたい」という研究者たちの願望は、ハードウェアの完成前にチェスプログラミングの方法論が確立されるという、一種異様な事態を生み出しました (前回参照)。しかしこのようなソフト先行の時代は、それほど長くは続きません。ち…

2015.11.15 ストレイチイのドラフトについて追記しました。

CAISSAC

おそらく「サイバネティクス」を刊行した直後あたりに、ウィーナはケヴェドの業績を発見しました。今から30年以上も前に、部分的とはいえチェスをプレイする機械が実在していたという事実は、研究者たちを多かれ少なかれ驚かせ、そして勇気づけたことでしょ…

ハンド・シミュレーション

ちょうどその頃アメリカで、チェスマシン研究に重要な転機をもたらすことになる、一冊の書物が出版されました。ノーバート・ウィーナの著した「サイバネティクス」です。同名の学問を確立したことで有名なこの大著のなかで、ウィーナはチェスをプレイする機…

ハードウェアなきチェスプログラミング

第二次世界大戦中から終戦直後にかけて、興味深い現象が起こっています。まだ今日的な意味でのコンピュータが誕生していないにも関わらず、チェスをプレイするためのプログラムがいくつか考案されているのです。先陣を切ったのは、プログラム制御の汎用計算…

バベッジのゲームマシン (4)

ニューヨーク万博で話題をふりまいたニモトロン (前回参照) は、人間と互角以上の「知性」を見せた最初の機械でした。しかしこれがバベッジの思い描いたゲームマシンだったといえるでしょうか? ニモトロンは、あまりにもニムというゲームに特殊化しすぎてい…

Nimotron

ゲーム専用コンピュータ開発の動きは、アヘドレシスタ以来長く途絶えていました。次なる成果が現れるのは、第二次世界大戦直前の1939年に開催されたニューヨーク万博においてです。このイベントにはニムをプレイする機械が登場しました。その名はニモトロン…